ゆらと夢見ていた 彷徨う果無き空へ
もっと近付いてご覧よ 見え無い山を
そんな空夢を黒く塗り潰した左手の傷
選ばれた? 栄誉も誇りも無く
逝くあなたは声も無く
(逝くわたしは声も無く)
共に生まれ出でたのならと手を取り合い暗闇へ
怖れも(あなたの)道連れに
「ならばそうね」笑い言うのは人の形しながらも
神秘めたる黒い影 誘いたる境地は何処や
(神秘めたる白い影 惑わしたる狂気を孕んだ)
見たくて聞きたくて知りたくて
きっと叶うよとあなたは言い聞かせた
見たくない聞きたくない知りたくない
それも叶わないあなたを捨てられずに
うらと想っていた 揺蕩う底無し空へ
そっと近付いてご覧よ 知ら無い海を
そんな空想を胸に隠したのは右手の印
呟いた 神様聞こえますか?
禁忌の味知りました
(柘榴の味知りました)
各に辿る軌跡伝って滴る水浴びたなら
何かを(わたしを)捨てなさい
「昔々」語りは全て決まりきった始まりで
そうではない 真実は怖ろしさに震えた現在でした
(そうではない 現実は素晴らしさに震えた遊び事)
共に生まれ出でたのならと手を取り合い暗闇へ
怖れも(あなたの)道連れに
「昔々」語りは全て決まりきった始まりで
そうではない 真実は怖ろしさに震えた現在でした
(そうではない 現実は素晴らしさに震えた遊び事)
絶えること無いこの命ならば
如何程までも差し出しましょう
孤独な蝶は片羽になりました
もう一人ではないから
「おやすみなさい」
各[オノ]/現在[イマ]