alba-創の館_Lyric

闇への供物

己の愚かを盾にするのならば
身は裂け 崩れて 灰と化す
戻らぬ命を救いたいのならば
憎みし 仇を 愛せよと――

裁する者は 杖を振るい
賢者の声 民に穿つ

ああ
いつまでもこの影の中で
罪をうたっていよう
黒く赤く染まる指先に誓って
ああ
このままずっとなくしたくない
ものを失っても
それを忘れて 心は飢えて
絶えてゆく



温い安息に身を委ねたとして
その上 何物を 得るだろう
小さな命を永らえたいとして
心は 包まれ 危ぶまず――

ただ一つの 目を見据えて
敗北の 剣を舞う

ああ
揺らぐ思想 叶える想い
全ての終末まで
僕は光など浴びずとも
構わない
どうかどうか進むべき道が
照らし出されるように
こんな小さな体でも許されるなら
捧げよう



世界は遠く見えなくなって
闇に閉ざされたら
全てに手を伸ばし攫って
ゆけるから
また君の夢と明日の陽は
胸の中に還ってくるよ
そして再び時代は巡り
新たな場所へと続く



仇…かたき 剣…つるぎ 時代…とき

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